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  • 主催: 教文館

岩波書店創業百年記念展

本づくりの熱気、再発見!
   〈岩波写真文庫〉とその時代

岩波書店創業100周年記念展
2013 年 6 月 23 日(日)~7 月 8 日(月) 会期中無休

午前 11 時―午後 7 時(入場は午後 6 時半まで・最終日は 5 時閉場)

会場:銀座 教文館 9F ウェンライトホール 

入場料:大人 500 円、高校生以下無料
(*「こねこのぴっち絵本原画展」に本展の半券をお持ちいただくと200円引きでご入場いただけます。)

岩波書店・教文館 共催  〔お問合せ〕銀座教文館 ℡ 03-3561-8446

 

 

 〈少年美術館〉〈岩波少年文庫〉〈科学の学校〉〈岩波子どもの本〉などと同時代に刊行され、「眼でみる百科」として好評を博した〈岩波写真文庫〉の魅力をさぐります。 岩波書店が所蔵する写真原稿などを中心に、60 年前のお宝を、一挙公開!この時代に刊行が始まった〈少年美術館〉〈岩波少年文庫〉〈科学の学校〉〈岩波子どもの本〉の初版本などの資料も合わせてご覧いただきます。

≪岩波写真文庫について≫
 1950 年から 1958 年の 8 年半に、月に 3 冊弱のペースで全 286 冊が刊行された〈岩波写真文庫〉は、子どもの視覚教育のためにスタートした、B6 判 64 頁の写真百科でした。
 編集長は名取洋之助、スタッフカメラマンとして長野重一、織田浩、薗部澄らが参加し、名取のかつての仲間である木村伊兵衛や藤本四八、小柳次一らの名前も初期の巻に見えています。
 写真メディアが少なく貴重だった時代に、広範囲に題材をとった書目を一部ご紹介すると、

『アメリカ人』『日本──1955 年 10 月 8 日──』

『動物の表情』『積雪』

『細胞の知識──動物──』『心と顔』

『信貴山縁起絵巻』『キリスト──その生涯と弟子たち』

『東京湾──空からみた自然と人──』『忘れられた島』

『野球の科学──バッティング──』『広島──戦争と都市』

等々。

 現場の担任教諭だからこそ撮れた、当時の子どもの自然な姿がほほえましい『一年生――ある小学教師の記録――』(写真:熊谷元一)、家族愛が胸を打つ『戦争と日本人――あるカメラマンの記録――』(写真:影山正雄)、学校生活を小学 6 年生の少年カメラマンが撮影した『子供は見る』(写真:山田興亜)など、ユニークな企画の数々は 60 年たっても新鮮さを失いません。

 表紙を縁どる朱色の線がモダンな〈岩波写真文庫〉の表紙デザイン、じつはロングセラー絵本『きかんしゃやえもん』を描いたマンガ家・岡部冬彦さんの作。ちなみに、岡部さんの長女・おかべりかさん(絵本作家・イラストレーター)も、〈岩波写真文庫〉の『赤ちゃん──誕生日まで──』では、赤ちゃんモデルになっているそうです。

≪展覧会の会場では≫
・ 名取洋之助が撮影した写真の密着帖(1937 年にアメリカを横断取材した時のもの)を初公開。
・〈岩波写真文庫〉全 286 冊を展示。また手にとってご覧いただけるよう、読書コーナーを用意いたします。
・ 1952 年に岩波映画製作所が製作した、映画「文化をになう人々」を一部上映いたします。岩波書店に集う文豪、文化人たちの登場する映像は見逃せません。
・ この時代に刊行が始まった〈少年美術館〉〈岩波少年文庫〉〈科学の学校〉〈岩波子どもの本〉の初版本などの資料も合わせて展示いたします。
*ご入場くださった方、先着 1,000 名様に、冊子「本と岩波書店の百年」(非売品)を差し上げます。

iwanami1001岩波書店社屋(1953 年頃、『本の話』より)

≪関連イベント≫

【桑原涼氏(岩波写真文庫担当編集者)によるギャラリー・トーク】

6 月 26 日(水)、28 日(金)、29日(土)

7 月 3 日(水)、5 日(金)、6日(土)

各日 18 時より約 30 分間

教文館9Fウェンライトホールにて

*展覧会入場者対象・参加費無料

岩波書店で所蔵する写真文庫関連の資料を知り尽くし、本展の展示を構成した編集者・桑原涼さんによるギャラリー・トーク。

【羽仁進氏 講演会】 終了いたしました。

6 月 24 日(月)18 時~19 時 30 分  

教文館6Fナルニア国にて

参加費 1,000円

【お申込み方法】℡にて 03-3563-0730 へ。(先着40名にて締切いたします)

映画監督・羽仁進さん(1928 年生まれ)は、〈岩波写真文庫〉の最初の編集者でした。
羽仁さんが携わった初期の名作『昆虫』『魚の市場』『アメリカ人』『心と顔』などにまつわるエピソードのほか、編集長格であった名取洋之助との出会いなど、とっておきの思い出をお話しいただきます。

 


2013年6月23日記

今日から始まった“本づくりの熱気、再発見!<岩波写真文庫>とその時代”展を、早速くろみみくんが見学してきました。どんな様子か、ちらりとお見せします!

1.復刊になった写真文庫『一年生 ある小学教師の記録』について
この本の写真を撮った熊谷元一さんは、武井武雄に童画を習ったそうです。写真の子どもたちの表情はどれも生き生きとしていて、ちっともカメラを意識している様子はありません。写真に付けられたの解説も読むととっても面白いですよ!
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2.『きかんしゃやえもん』の岡部冬彦さん
漫画の世界で有名だった岡部さん。子どもの本好きにとっては「やえもん」の人ですが、この岡部冬彦さんは写真文庫にもご縁の深い方なのですって!ご存知でしたか??

3.写真文庫だけではない展示 その1:岩波少年文庫
1950年代に岩波書店から出版された児童書に関する展示も、今回の展覧会に含まれています。ナルニア国のお客様には、こちらの展示もとても興味深いのでは…
shounenbunkomokuroku←くろみみくんが見ているのは創刊時の目録です!

4.写真文庫だけではない展示 その2:岩波の子どもの本
今年創刊から60周年を迎える“岩波の子どもの本”。初版本や原画(初山滋『おそばのくきはなぜあかい』の他、『スザンナのお人形』や『やまのたけちゃん』の3点)など貴重な資料が多数展示されていました。秋にはナルニア国でも特別展を開催しますが、そのプレフェアも兼ねている…?なんて言ったら、写真文庫ファンの方に怒られてしまいますかね(笑)
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岩波写真文庫展は、7/8(月)まで会期中は無休です(午前11時~午後7時:入場は6時半まで)。入場料は大人500円、高校生以下は無料です。会期中には岩波書店の写真文庫編集者がその魅力を熱く語るギャラリートークも6回開催します。展示会への入場料のみで、参加費は無料です。時間は午後6時~30分程度の予定です。
★岩波書店編集者・桑原涼(すずし)氏ギャラリートーク:6/26、28、29、7/3、5、6の6日間開催。

2013年6月24日記

eiga←くろみみくん覗き見中!
6 月23日から始まった“本づくりの熱気、再発見!<岩波写真文庫>とその時代”展では、非常に貴重な資料を展示しておりますが、その中でも羽仁進さん演出 で1952―53年に岩波映画が製作した「文化をになう人々」の短縮編集版(約20分)の上映をしています。ここに登場するのは、我々が文学史上で名前を 見たことがあるような有名人ばかり!例えば志賀直哉や武者小路実篤、川端康成や芥川龍之介(記録映像)、井伏鱒二など…。児童文学に関係する方といえば、 石井桃子さんや河野与一(少年文庫の「イソップのお話」の翻訳者)、野上弥生子さんのお名前も見つけられるようです。お時間のある方はおかけになってゆっ くりご覧くださいませ。

2013年6月30日記

くろみみくん、3回目の〈写真文庫展〉レポート。展示内容が盛りだくさんで、既にリピーターのお客さまも。会期は7月8日までです。お見逃しなく!

1、『写真文庫』全冊を読むことが出来る閲覧ルームあり。
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定価100円とついた、1950年代の初版本を含めた写真文庫をじっくりと座って読んでいただけます。全286冊の項目をチェックするだけでも興味深い。
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2、少年少女読物百種委員会選定目録
くろみみくんが見ているのは、1950年12月号「図書」に掲載された、少年少女のための100点の本のリスト。これは羽仁説子、光吉夏弥、吉野源三郎らが委員を務めた“読物百種委員会”が、各界500人の人々に書物の選択を要請し、183名の回答を得、約1年を費やして100点を選定した結果を発表したもの。ここで選定された本が、“岩波少年文庫”のラインナップに結びついたことが分かります。この「図書」のコピーも閲覧ルームでご覧になれます。
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3、『科学の事典』
くろみみくん、この本もはじめて見ました。
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村山知義の装丁、美しい見出しが目を引きますが、4年の月日をかけ、百数十人の専門家の協力を得てつくられた本だということに驚きます。中学生に質問をさせて、専門家は中学生が理解できる文章に書き直していったそうです。

 

 

 

 

 

4、1950年代の週刊誌創刊号がズラリ!
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1950年代は週刊誌が続々と創刊されました。長島茂雄と朝潮(3代)が表紙を賑わせていて、国民的ヒーローだったことがわかります。

 

 

 

 

 

 

5、ギャラリートークでもらえるお宝プリント
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展覧会場で水、金、土曜日の午後6時より行われている、岩波書店編集者・桑原涼さんによるギャラリー・トークは、毎回少しづつ内容が変わります。配られるプリントも毎回違う!先週、配られたこのプリントは、なんと1954年の某週刊誌のコピー。壇一雄と石井桃子両氏の対談で、その内容にまたまたビックリ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

≪教文館店内では“岩波書店創業 100 年フェア”を展開≫

・ この展覧会を機に限定数復刊される〈岩波写真文庫〉『本の話』『一年生』『戦争と日本人』『東京案内』を中心に、〈岩波写真文庫〉〈岩波文庫〉の品切れ本も多数販売。
・ 岩波書店創業 100 年を記念して、読者から募集した“読者が選ぶ一冊”文庫フェア
・ 岩波書店の歩みを知るパネル展もあわせて催します。
・ 教文館オリジナル 「祝・岩波書店創業 100 年 文豪手ぬぐい」各色(原稿用紙色・万年筆色) 限定 100 枚を販売いたします。

岩波書店創業100周年記念展

「祝・岩波書店創業 100 年 文豪手ぬぐい」  神田古書店街(1953 年頃、『本の話』より)

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