今年最初のお薦めCDです。

ハンガリーの代表的作曲家ベラ バルトーク (1881–1945)の農民の歌、ルーマニア民俗舞曲を中心として展開され、「土、大地」を主題としたアルバムです。

中世ドイツの修道女ヒルデガルト・フォン・ビンゲンの「土、水、空気(風)、火」の四大元素を軸に、3アルバムを制作が予定されています。チェロとパーカッションの響きが日本人の忘れかけていた感性を甦えさせられる感じがいたします。

洗練、大地の臭い、郷愁・・・

4階エインカレムにて販売中です。

CDの詳細下記をご覧ください。(演奏者のHPから転載させていただきました。)

羊とヤギ「O Terra」大地よ

富田牧子(チェロ) コスマス・カピッツア(パーカッション)

2017年1月20日発売   品番LMCD-2061 4530835111566

capnifono/コジマ録音 2800円+税

 

一切の物体を構成する、根源的な四大要素のひとつである「土(大地)」。

『神がすなわち人を創造されたとき、大地の土は水と混ざってひとつの形姿へと組み立てられた。次にこのかたちの内へ、火と空気から成るいのちの息が送りこまれた。灼熱するいのちの息の助けによって、こうして土と水から肉が生じ、エーテルなる空気に助けられ水は血となった・・・』(ヒルデガルト・フォン・ビンゲン ~『ビンゲンのヒルデガルトーー中世女性神秘家の生涯と思想』 H.シッペルゲス著、熊田陽一郎・戸口日出夫訳、教文館、2002年、75頁)

大地に木々は根を張り、自らの内に力を保ち、萌芽する。大地こそが人間の素材となる。
緑に染める生命の源。足の裏で力を受け、立つ、歩む。足を踏みならし踊る。
2013年にチェロとパーカッションのデュオとして活動を始め、自然体の響きと共振、霊感を大切にし、独創的な音楽を展開している「羊とヤギ」が、今回は、“大地”をイメージしてプログラムを作りました。

いいと感じること。出している音を気持ちいいと感じること。経歴や何年この仕事をやってきたか、が大事なのではなく、お互いの感性に共鳴し展開していける人たちの作業です。いい音の判断は感性。私たちの仕事は生き方そのものです。このCDは、一般的な考え方や常識にとらわれず、音楽という枠にもとらわれず、大きな視点を大事にし感性を信じて仕事をしました。

土と共に生きる農民を訪ね歩いて、歌い継がれてきた多くの民謡を収集し、民族の音楽を研究して自らの芸術の言語とし真髄とすることで、豊かな音楽を生み出したハンガリーの作曲家たち。
「大地」のタイトルを決める前から、宇宙と人間をつなぐ大いなる力のイメージを想像するなかで、自然と私の中に潜在していた大事な音楽が集まってきました。
バルトークの「農民の歌」は、まるで地球の歌のようにぐるぐる繰り返し回るテーマ音楽です。地球の波長の136.1Hz(1年の周波数を人間の可聴範囲まで上げた音)、そのC#ドローンが低音で鳴っている中、C#Majorで歌われます。まさに「大地」と共振します!

収録曲目
バルトーク・ベーラ: 農民の歌(「10のやさしいピアノ小品」より) *
Bartók Béla (1881–1945): Peasant’s Song from “Ten Easy Piano Pieces BB51 (1908)” *
バルトーク: ルーマニア民俗舞曲
Bartók Béla: Romanian Folk Dances BB68
パーカッションのプロローグ *~ブルガリアの踊り“ブチミス”
Ütős prologue *-Bucimis, Bulgarian Folk Dance
バルトーク:ブルガリアのリズム(「ミクロコスモス」より)
Bartók Béla: Bulgarian Rhythm from “Microcosmos BB105”
コダーイ・ゾルターン: 無伴奏チェロソナタ作品8より 第1楽章
Kodály Zoltán (1882–1967): Sonata for cello solo Op.8 (1915) – 1st movement
太鼓の即興(コンガ&ジャンベ)
Ütős improvisation [Conga & Djembe solo]
リゲティ・ジェルジュ: 無伴奏チェロソナタ
Ligeti György (1923–2006): Sonata for cello solo (1948/53)
ヒルデガルト・フォン・ビンゲン: おお、エクレシアよ *
Hildegard von Bingen (1098–1179): O Ecclesia *
バルトーク: 農民の歌(「10のやさしいピアノ小品」より)
Bartók Béla : Paraszti Nóta / Peasant’s Song