赤羽末吉の名前に覚えがなくとも『スーホの白い馬』の絵本を知らない人は少ないと思います。日本や中国の昔話絵本を見ると、必ずといっていいほど出会うのも赤羽末吉です。2020年は赤羽末吉の生誕110年にあたる記念の年で、数多くの原画作品を所蔵しているちひろ美術館では6月下旬から原画展も予定されています。そしてなんと! 教文館でも赤羽末吉展が開催されることになりました。詳細は今後のお知らせをお待ちいただきたいのですが、ちひろ美術館の第2会場として教文館ウェンライトホールを使用していただくことになったのです。どんな展示になるか、皆さんどうぞお楽しみに!

それに先立って、福音館書店から赤羽末吉関連書籍の新刊と復刊が5月の上旬に刊行されます。まずは書籍の情報から皆さまにお知らせです。
赤羽末吉の伝記『絵本画家 赤羽末吉 スーホの草原にかける虹』の著者・赤羽茂乃さんは、赤羽家の三男の妻として赤羽末吉と身近に接してこられた方であり、現在は赤羽末吉研究の第一人者でもいらっしゃいます。残された膨大な資料を夫の研三氏と共に調査研究される中でこの本が生まれました。600ページを超える大著には、絵本画家・赤羽末吉の仕事と生涯のエッセンスが見事に凝縮されているそうです。創作メモや資料写真など貴重な図版も多数収録された伝記の出版は、赤羽末吉の絵本ファンには待ち遠しいことこの上なし! ナルニア国では赤羽茂乃さんのサイン本も販売の予定ですので、どうぞご期待ください。

『絵本画家 赤羽末吉 スーホの草原にかける虹』赤羽茂乃著/福音館書店 2500円+税 5月上旬刊行予定

★福音館書店の通信「あのね」(2020年4月号)に、赤羽茂乃さんのエッセイ「思い出は、濃いカルピスと大福?の味」が掲載されています。ナルニア国店頭で無料配布中です。