みなさん、こんにちは!いよいよ9階の“絵本は子どもたちへの伝言―島多代の本棚から”の会場をご案内するのも、今回が最終回となりました…。今までお付き合いくださって、どうもありがとうございます。最後はチェコの絵本のご紹介です。

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さぁ、今までと全然雰囲気の違う本が出てきました。これはマテスという画家の絵本です。太くてくっきりした輪郭線と、鮮やかな色彩がとってもきれい。チェコと言えばアニメーションが有名だし、ラダやチャペックの国だけれど、この人はそれより前に活躍した人なんだね。

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これも同じくマテスの絵本。こういう有名でない作家を見つけてこられるには、きちんとした“目”を持っていないとできません。本当に島さんて、すごい方だなーと思います。ボクなんて、こうやって見せてもらって初めて「すごーい!」って思うんだもん。

 

 

 

 

 

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これはまたステキな絵本!詩の絵本だそうです。ザーブランスキーという聞いたこともない画家さんの絵だけれど、とっても惹かれる…。詩に絵をつけるのは難しいと思うんだけど、何だかこの絵を見ていると言葉が聞こえてきそう。どんな詩なのかな~、読みたいな~。

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この絵本は1946年の作品。ドウブラヴァという画家です。さらさらっと描いたようでいて、軽やかな線が今にも動きだしそう!写真ではよく分からないと思うけれど、色もすごーくきれいなんだよ。こんなにきれいに残っているなんて、それだけで驚き!

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ナニッ、これはナニ!!特別出品、ジョアン・ミロだって!?

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わわわ、本当にミロです。線と色の魔術師って感じ。わからないけど面白いなぁ(笑)これはイルツという人が書いた詩にミロが絵をつけたものだけど、「小さなカササギがいた」というタイトルからこの絵になるって、ほんとにすごいよね~。

さてさて、ここで展示はほぼ終わりですが、一つ最後にお見せしていなかった小さな部屋に皆さんをご案内します。
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それはここ。ギュスターヴ・ドレの部屋です!受付を入ってすぐの小部屋がこの特別展示室。島さんのご挨拶の後ろにあるので、みなさん見逃さないでくださいね。
ドレの絵はとっても細密なので、ボクは銅版画なのかと思っていたけれど、これも最初にご紹介した絵本前史のところで出てきたのと同じ“木口木版”で描かれたものなんだって。1868年の本「ラ・フォンテーヌの寓話」です。このヤギやウサギの絵って、どこかで見たことがあるような…これも数百年間脈々と芸術家の間を流れてきた“イメージの伝承”なんだろうな(と、分かったように語るボク)。

みなさん、いかがでしたか?まだこの展覧会を見に来ていない人は、見たくなってくれたかな?“絵本は子どもたちへの伝言―島多代の本棚から”は、5月27日(火)まで開催しています。絶対見に来てね!待ってまーす。