今日、くろみみくんが紹介するのは限定復刊絵本『いしになったかりゅうど』です。この感動的な物語をナルニア国のスタッフはとても好きな絵本なのですが、何といっても見た目が地味なので同じ限定復刊の『あかりの花』と比べても、あまり注目されていません。「今しか買えない限定復刊なのに~!」と悔しがっているくろみみくんが、9階の展示会場まで取材に行ってきました。

「青い色がすごくきれいだなぁ~♡」byくろみみくん

これは表紙のピエゾ。写真で見ただけでも絵本とはちょっと違う明るくてキラキラした感じが見て取れるのではないでしょうか。この作品で赤羽さんは金泥や銀箔といった素材を使われていて、「作品の透き通るような美しさを表現している」(静岡市美術館図録より)という解説に納得の1枚です。この質感をピエゾで再現するのはとても難しかったそうですが、水彩画とは異なる立体感が感じられます。

絵本18ー19ページはちょうど文字のある辺りが銀箔で覆われていたことがわかります。絵本ではその構成上あまり気がつかないかもしれませんが、こうして1枚の絵としてみるとこの銀箔の部分は極めて印象的です。動物の声が聞こえるようになった主人公ハイリブが、この世ではない世界との境界にいるような……見ていると、そんな気持ちになります。幻想的で美しい場面です。

絵本はピエゾほどの原画の再現性がないのは仕方がない。でも手元に置いて何度も読み返せるのは絵本だからこそです。しかも今しか手に入らない限定復刊! さらにはナルニア国だけの特典で赤羽さんの落款入り‼ これは買うしかありません~(笑) 物語と絵に込められたメッセージはこの時期だからこそ多くの方の心を打つと確信しています。


「絵本より原画の再現性が高い(⁉・笑)オリジナルのポストカード(165円)もぜひどうぞ!」byくろみみくん

赤羽末吉落款入り『いしになったかりゅうど』福音館書店/1540円(税込)
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