絵本は出版から時間が経つとだんだんに版が摩耗して輪郭線がぼやけてきたり色が悪くなったりします。ですので、版を新しくするとまるで別の作品のように色鮮やかに変身することがあるのですが、皆さんがよくご存じの『スーホの白い馬』も、昨年とーってもきれいに生まれ変わっていることをご存知でしょうか。写真上が旧版、下が新版――これは単に古い本だから色がくすんでいるのではなく、もう全然原画の色とかけ離れたものになっていたことの証明です(出版社さん、ゴメンナサイ!)。でもこうして並べてみると、よくわかるでしょう?

表紙だけではなく、中のページも同様です。これは前半のクライマックスである競馬のシーンですが、草原の色の違いと言ったら驚くばかりです。下が2020年の新規製版で、原画の色はこんなに明るく美しいものだったのだと感動しました。
赤羽末吉ファンは既にスーホをお持ちの方もいらっしゃると思います。けれど、以前の版と今の版は天と地ほどの差がある別の本なのです。赤羽さんが描いた、子どもたちに見せたいと願ったモンゴルの大草原はこの色だったのです!!

今なら、赤羽末吉落款入りの『スーホの白い馬』が手に入ります。これは展覧会時期のみの特別販売ですので、お買い直しを迷っていらっしゃる方はぜひこの機会をお見逃しなく。落款が入っていてもお値段はもちろん変わりませんからね(笑)
赤羽さんの落款入り書籍は『スーホの白い馬』の他に、限定復刊の『あかりの花』『いしになったかりゅうど』もご用意がございます。

2020年新規製版・赤羽末吉落款入り『スーホの白い馬』(福音館書店/1540円:税込)

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