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さぁ、ここはアーディゾーニの代表作『チムとゆうかんなせんちょうさん』に関するコーナーです。この写真は、ちょうど1996年4月23日にロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館で、佐藤英和さんが幻の原画を発見した瞬間の記念すべきショットです。この時の衝撃と感動が忘れられず、粘り強い交渉の末に、ようやく2011年に「完全復刻版」を刊行したのだというから、本当に佐藤さんの熱意はすごい!

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この小さな部屋には、こぐま社から刊行された『完全復刻版 チムとゆうかんなせんちょうさん』の全場面が額装されて展示されています。6階のナルニア国にも見本は置いてあるけど、ここで1場面ずつ丁寧に見ると、なんだか迫ってくるものを感じる。そして、一番奥に1枚かかっているのが、チムが船の中で船員たちに囲まれて歌を歌っている、あの幻の原画です。

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ガラスケースの中には戦前に出たチム・シリーズ最初の3冊と、戦後に描き直された版が並べて紹介されています。大判の絵本はこのサイズにした理由について、先日の吉田先生の講演会でとてもおもしろいお話をうかがったよ。聞いた人はわかるよね!その他後半の作品も、もう一つのケースに展示されて、チム・シリーズ全12冊がここで一気に見ることができます。1938年版(大判)の“Tim and Lucy Go To Sea”は、縮小版で全場面展示がされてます(~14日まで、その後展示替えあり)。