今回、ナルニア国の展示は原画ではなく“ピエゾクラフ”です。ピエゾクラフとは「作品の色合いや風合いをデジタル情報として保存し、最新技術による耐光性のある微小インクドットで精巧に再現した作品」のこと。お客さまからは「原画でなくて残念」というお声もあるのですが、実は原画でないからこそできていることもあるのです。それは会場の明るさ。

「明るくて絵が見やすいよ!」byくろみみくん

原画に明るい光は厳禁ですので、原画展の会場というのはだいたい薄暗いものですが、今回のウェンライトホールは展示会場としてはかなり明るめ――それは複製画だから許される条件なのです。とはいえ、美術館の学芸員と技術者がその技を総動員して作られたピエゾクラフは紙の質感や筆のタッチまで再現されて、原画と見まごうばかりの出来栄えで、お客さまも“原画”と思ってご覧くださった方が多くいらっしゃるのは、アンケートからもうかがえます。ナルニア国スタッフも内容には絶対の自信を持っておりますので(というのはちょっと大げさですが……)、ぜひナルニア国主催のウェンライトホール最後の展示会にお出かけいただければ幸いです。

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「アンケート、どんどん増えてる!」byくろみみくん

「このコロナの中、本来は仲間と(楽しみにしていたので)来たかったのですが、仕方ないのでこっそり1人で来ました。この感動を分かちあいたいけど…です。」(50代/女性)

「感動しました。『ももたろう』は子育ての時の読み聞かせ回数No.1だったので。赤羽さんの履歴も詳しく初めて知ったので、次は孫と遊ぶ時、読んであげたいです」(60代/女性)

「おさない頃に読んだ赤羽末吉さんの絵本の原画を見ることができて感動しました。高校生の頃に赤羽さんと親交があった福音館の編集者さんとお話したことも改めて思いだせました。色づかいがとてもきれいで、筆のタッチがすてきでした。」(30代/女性)

「(小学校で読み聞かせボランティアをしているという方)今の子ども達には、遠い存在になってしまった数々の昔話を手に取り読んでいますと、断トツに子ども達の反応が良いのは赤羽さんが絵を描かれているものばかりです。シンプルかつ温かみがあり、どこか人の心のすき間に入りこんでくる絵の数々はとても魅力的で、大人の私にもぐっときます。」(40代/女性)

「子どもの頃から知っている『スーホの白い馬』の作者の方の、知らなかった作品や作風の背景を知ることができ、大変良かったです。」(30代/男性)

「展示内容も写真資料も充実しており、たいへん楽しく拝見できました。いろいろな方の赤羽作品についての思い出のつまったコメントがほんとうにすてきです!!」(60代/女性)

※“わたしの好きな赤羽末吉”コーナーについても、皆さんから多くのコメントをいただいています。こちらも後日まとめてご紹介します!

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