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少し先の話ですが、ナルニア国では読書の秋に2つの朗読会を予定しています。ちょっと渋い選書でしょう?

9月19日(月・祝)に行われるのは、『ハーレムの闘う本屋 ルイス・ミショーの生涯』(あすなろ書房/1800円+税)の翻訳者・原田勝さんをお招きして行う朗読会。10月には、昨年映画も公開されたウーリー・オルレブの『走れ、走って逃げろ』(岩波書店/720円+税)の翻訳者・母袋夏生さんをお招きする朗読会です。これは2016年を通してナルニア国が行っている“未来のために、今 考える――知ることは、未来をひらくこと”の一環です。

ルイス・ミショーは実在の人物です。この本はミショー自身と彼を知る人の証言集という、ノンフィクションのようなスタイルをとりながら、中に架空の人物も配したフィクションです。著者はミショーの子孫で、この本を書くために彼の生涯を何年にも渡って調査したとか。「黒人は本を読まない」といわれた時代に“黒人のための黒人書専門店”を開いたミショーの、困難に立ち向かい決して諦めない姿勢は、読者に勇気を与えてくれます。破天荒な人ではありましたが、彼の情熱が多くの人を動かし、歴史を作ったことは間違いありません。こんな人がいたんだ!と知る驚きに満ちた1冊です。原田勝さんの朗読会、ぜひお楽しみに!(詳細は夏ごろに発表の予定です)。