クリーンヒット⚾ ノンフィクション
『なんで洞窟に壁画を描いたの? 美術のはじまりを探る旅』
五十嵐ジャンヌ 著
中島梨絵 画
新泉社 刊
2021年1月30日 発行
定価2200円(税込)
322ページ
対象:中学生から

ラスコー洞窟の謎と美術のはじまりを探る旅

歴史が大好きな中学1年生の秋山理乃は、高校の世界史の先生だったおじいちゃんと「ラスコー展」に行き、洞窟壁画にすっかり魅了されました。そしてひょんなことから、おじいちゃんの教え子で洞窟壁画の研究者タバタさんの案内でフランスのホンモノの壁画を見に行くことになります。
旧石器時代の壁画を見た理乃は、大昔の人がなぜ洞窟に絵を描いたのかという疑問でいっぱい。その都度、思ったことや疑問をスマホにメモを残しました。

帰国後も壁画の謎を考え続ける理乃。文化祭で発表するテーマ「美術のはじまり」の答えを求めて旅は続くのでした……。

物語仕立てで、壁画と美術のはじまりの謎に迫っていくさまはスリリングでおもしろいです。ひとつの謎が解明しかけると、さらに新たな謎が出てきて、理乃の興味関心とともに深まっていくのです。一緒に謎解きしているような感覚がしました。

著者は2016~2017年に開催された「世界遺産ラスコー展」の学術協力者。たぶん、著者の体験が本書に生かされているのでは?と思います。 (す)

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