クリーンヒット⚾ ノンフィクション
『解きたくなる数学』
佐藤雅彦、大島遼、廣瀬隼也 著
岩波書店 刊
2021年9月28日 発行
定価1980円(税込)
133ページ
対象:中学生から

「ピタゴラスイッチ」制作メンバーがつくる数学問題集!

「数学」と聞くと身構える人も多いことでしょう。わたしも特に数学が得意、というわけではありません。でも表紙を見ておもしろそうな空気を醸していると感じ、ページをめくると「これが数学の本?」という第一印象でした!

それもそのはずです。Eテレで人気の番組「ピタゴラスイッチ」を手掛ける面々が関わった本なのです! 数式の羅列はなく、「?」と興味をそそる写真が出てきます。
「ひと目で問題の意味が分かる ひと目で問題を解きたくなるーーそれがこの本でやりたいこと」とまず書かれています。そしてページをめくると…はかりにナットが山盛りになった写真が出てきます。そして問題「ナットは全部で何個あるか」。左のページでは、はかりの目盛りが360gを指しています。右のページにも同じような写真があり、ナットを1個つまみあげていて目盛りは357gを指している。さて…というもの。あなたはわかりますか?(文章で説明すると難しい…! この説明文ではよくわからない、でも気になるというかたはぜひ本を開いてみて!!)。

このように目を引く写真で問題を提示しているのです。
選り抜きの23問があなたを待っています。写真のおもしろさにつられて、ついページをめくってしまいます。と言いつつ、わたしにはほとんどの問題はお手上げ、でした(笑)。でも、数学のおもしろさは体感できたように思います。
問題は解けなかったけれど、「この本はこのようにして生まれたーーあとがきにかえて」を読むと、思考の経路が少し見えておもしろかったです。問題によっては小学生でも解けるものもあるかもしれない。学校の教科書がこんなだったら楽しそうです。数学に苦手意識のある方にも、恐れずに手にしてみてほしいと思いました。 (す)

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