2018年夏から、岩波書店で新訳が刊行されてきたリンドグレーンの「ピッピ」シリーズ。菱木晃子さんの元気いっぱいなピッピも、最終巻『ピッピ南の島へ』がこの2月に刊行されて完結となりました。ニイマンの挿絵はリンドグレーンが何よりも気にいっていたそうですが、確かにお話の面白さ、ユーモア、芯の強さにまったく引けをとりません。それどころか、見れば見るほどお話の魅力を増す絵だと思いました。最終巻でお父さんのいる南の島へ行ったピッピとトミー、アニカはどんな冒険をするのでしょうか。1巻目の内容は覚えているけれど、2-3巻目はうろ覚え……という私のような読者の方は、ぜひこの機会に菱木晃子訳「ピッピ」で再読してみてはいかがでしょうか?

リンドグレーン・コレクション
『長くつ下のピッピ』『ピッピ船にのる』『ピッピ南の島へ』
アストリッド・リンドグレーン作/イングリッド・ヴァン・ニイマン絵/菱木晃子訳/岩波書店 各1650円+税

※リンドグレーン・コレクションの続刊は『やかまし村の子どもたち』(石井登志子訳)が2019年春に刊行予定です。