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内容詳細

今なぜ矢内原忠雄か。彼の預言者的実存には、21世紀の日本人が耳を傾けるべき豊かな内実がある。

矢内原忠雄(やないはら・ただお 1893-1961)は新渡戸稲造・内村鑑三の薫陶を受け、無教会主義キリスト者として伝道に献身しつつ、実証を重んずる経済学者として、とりわけ帝国日本の植民地経営に対する批判的研究において第一級の業績を上げ、軍国日本と対決して野に退き、戦後は東大総長として再建日本の精神的指導に挺身した。本書は、その生涯を他の追随を許さぬ綿密な調査と膨大な資料を基に描きあげた1100枚を越す評伝の決定版である。

また詳細を極めた50ページにおよぶ索引は、さながら矢内原に関する小事典の趣を呈する労作。

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