『女の子がハッピーに生きるための3つのこと』
『女の子がハッピーに生きるための3つのこと』
福木はる 著
講談社 刊
2026年4月14日 発行
1760円(税込)
206ページ
分類:フィクション
対象:小学校高学年から
パワフルに、ハッピーに生き抜く母娘の物語
舞台は沖縄。しっかり者の6年生の女の子かふうと、若くパワフルで愛情たっぷりのその母・愛海(らぶみ)の暮らしを描く物語。
沖縄の現実(リアル)を物語に落とし込んでいるのが見事。読んでいて上間陽子著『裸足で逃げる』(ちくま文庫)を思い出しました。上間さんのルポで語られていたことがお話になってる! それには著者が沖縄県出身であることも関係しているのかしらん?
沖縄で生きていくことのある種の過酷さを感じます。
とはいえ、本書は主人公のかふうが小学生であり、その視点で語られるので、そこまで重くなりすぎずに物語が展開していきます。
母のらぶちゃんは高校生の時にかふうを産み、水商売をしながら育てています。決して楽ではない生活のなか、らぶちゃんが車の免許を取ろうとすることで一気にお話が転がりだします。
誰でも幸福を求める権利はあるし、辛いときは助けを求めていいいんだってことを登場人物たちの言動で示していて、説教臭くなりがちなところをいいバランスで保っているな、と思いました。
ラストは不覚にも涙腺がゆるんで仕方なかった…。
今後の作品も楽しみな作家です。デビュー作『ピーチとチョコレート』もよかったですよ。 (す)
