『「いまどきの若者」の150年史』

『「いまどきの若者」の150年史』
パンス 著
筑摩書房 刊
2026年3月10日 発行
1056円(税込)
272ページ
分類:ノンフィクション
対象:高校生から

「若者語り」をたどると、私たちの「いま」が見えてくるーー誰でもかつては若者だった

よく「いまどきの若者は〇〇だ」というのを昔から耳にしますね。自分が若かったときはそれを鬱陶しいと感じたものですが、いざ年を重ねるとそんな心持になっていることに驚きます。それは昔から繰り返されてきた流れであり、特別なことではないと本書を読むと腑に落ちます(笑)。

本書では「若者」の「語られ方」の歴史を追っています。明治の書生にはじまり、令和のZ世代までの「若者論」の系譜をたどります。
歴史をたどることで現在地が見えてくるように思いました。

第1章:「青年」の誕生1853-1945、第2章:理解できない存在としての「若者」1946-1972、第3章:政治との距離と消費社会1973-1989、第4章:「本当の自分」を探して1990-1999、第5章:そしてみんな「若者」になった2001-2025の章立て。自分の記憶にある事象が書かれている箇所は懐かしさを感じながらページをめくりました。
親子など、世代の違う人同士で読みあうと違った発見もありそうで、おもしろいかもしれません。
時代ごとに具体的なモノや人の名前がたくさん出てくるのが興味をひきました。

150年という長いスパンでものごとを見ることで、そのときにはわからなかったことがぼんやりとでも何かをつかめそうなかんじになるのね。巻末に「日本の若者年表」を付しており、これがなんともすごい。当たり前といえば当たり前だけど、誰だって若者だったときはあるってことが認識できる1冊じゃないかと思いました。今、若者である人もいずれ「若者だった人」になるってことです。 (す)

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