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内容詳細
十字架における神の愛の神学
神を全能で不変の存在とみなす伝統的な有神論的神思想が崩壊し、「神の死」が叫ばれる時代の中で、われわれはいかにして神について思考し、神を表現することが可能になるのか?
「神は愛である」という命題を三位一体の神の概念から徹底的に考察し、現代における新たな有神論的神概念を提示した名著。
20世紀を代表する神学者エーバハルト・ユンゲルの主著の待望の翻訳!
【目次】
序
A 序論
§1 問題提起
§2 神は必要か?
§3 神に関するキリスト教的発言の神学的な根本的アポリア
B 近代の神思想のアポリアの表現としての神の死についての発言
§4 神の死についての発言の意味と無意味
§5 神の死に関する発言の二重の起源
§6 神はどこにいるのか?
§7 「神はどこにいるのか?」という問いに対する神学的解答としての、神の死についての発言
C 神の思考可能性について
§8 神と神との間における思考の位置──近代の神思想の問題性について
§9 形而上学的に基礎付けられた神の確実性の破壊への兆しとなった、デカルトの「わたしは考える」に基礎付けられた、近代の思考の自己確立
§10 神の思考可能性に対する近代の異論における形而上学的な神─思想
§11 神の思考可能性の場としての言葉
§12 安全装置の解除としての信仰の確信
§13 神の思考可能性の根拠としての、神と「移ろいやすさ」の一体性
D 神の表現可能性について
§14 問題提起
§15 古典的命題──「神的なものは表現不可能であり、概念で捉えることはできない」
§16 「神秘」をめぐる論争
§17 神についての類比的語りの問題
§18 神についての類比的語りとしての福音
E 神の人間性について
§19 物語られるべき物語としての神の人間性──解釈学的序
§20 神は愛である──神と愛の同一性について
§21 神の人間性に対する信仰──信仰と愛の区別について
§22 三位一体の痕跡としての十字架にかけられたイエス・キリスト
§23 父と子の区別における神の存在
§24 霊の出来事としての神
§25 世界の神秘としての三一の神
注
訳者あとがき
聖句索引
人名索引