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内容詳細
アンゲラ・メルケルは16年にわたりドイツ政府の首長としての責任を担い、その行動と態度で、ドイツ、ヨーロッパ、そして世界の政治をリードしてきた。メルケルは本書を通じて、1990年までの旧東ドイツ、そして1990年からの再統一されたドイツというふたつの国家における自身の半生を振り返っている。東ドイツ出身の彼女が、どうやってCDUトップの座に躍り出て、統一ドイツ初の女性首相になれたのか? なぜ西側諸国で最も影響力の強い政府首脳のひとりに数えられるようになったのだろうか? 彼女はいったい何をしたのか?
本書のなかで、アンゲラ・メルケルは首相府での日常に加え、ベルリンやブリュッセルやほかの場所で過ごした、極めて重要かつドラマチックな昼や夜について言及している。国際関係における長い変化の流れを描写し、グローバル化された世界で複雑な問題を解こうとする現代の政治家がどれほどの重圧にさらされているのかを明らかにする。読者を国際政治の舞台裏に招待し、個人間の会話がどれほどの影響力をもち、どこに限度があるのかを示す。
アンゲラ・メルケルは対立が激化する時代における政治活動の条件を振り返る。彼女の回顧録を通じて、読者はほかにない形で権力の内側を垣間見ることができるだろう。本書は「自由」への重要な意志表明だ。
【目次】
第4部 ドイツへの奉仕(1) 2005年11月22日から2015年9月4日 上巻より承前
◆世界金融危機 アルミーダとIKB 世界的な混乱 預金者への保証 救済 雇用 G20
◆ユーロ危機 望ましい連立 ソルヴェイ図書館 イタケーへの道 ユーロの失敗は欧州の失敗を意味する 「バズーカ」を求めて 紙一重
◆ウクライナとジョージアのNATO加盟をめぐって ウクライナ侵攻 ブカレストでのNATO首脳会議
◆ウクライナの和平と自決 東方パートナーシップ 広場(マイダン)での抗議運動 クリミア併合 ノルマンディー・フォーマット ポロシェンコ大統領の和平計画 ミンスクでの17時間におよぶ交渉 冷戦の気配
◆「私たちならできる」 ヨーロッパの門前で 夏季記者会見 決断
第5部 ドイツへの奉仕(2) 2015年9月5日から2021年12月8日
◆友好的な表情 「それは私の国ではない」 解決策を求めて ドイツ国内でのイスラム原理主義テロ 不信と信頼 もう一度出馬するか?
◆つながり合う世界ーーリーフノット 地球儀と地図と寛容 イギリスのEU離脱 新たな同盟 自由貿易協定 パリ協定 アフリカとのパートナーシップ 世界大国、インドと中国 ドナルド・トランプ G20 ハンブルク・サミット
◆環境問題とエネルギー 悪夢とその結論 天然ガス 予防原則
◆ドイツ連邦軍の派遣 アフガニスタン リビア 兵役義務 西バルカン
◆イスラエル アデナウアーの足跡を辿って 国是
◆カイロス 「退場のとき」 CDU党首を退任
◆パンデミック 民主主義に対する挑戦 期待と失望 ヨーロッパが迎えた試練 新しい領域 コロナ禍における世界政治 退任式典
◆エピローグ
◆謝辞 編集後記 人名一覧 Photo Credits 略語一覧