税込価格:3300円
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内容詳細

人間的であるとはどういうことか。人間のもっとも人間らしいこととは何か。人間が人間についてもつ関心は古代以来のものだが、個別的な科学による人間理解が発達した今日こそ、人間存在をその全体性において捉えようとする問いは先鋭化する。本書は、哲学・神学・西洋古典学・聖書学・文学・音楽など人文科学の諸分野から、この問いに複眼的に答えようとする試みである。各講演に続き、異分野の研究者と学生を交えてなされた活発な質疑応答と、講演者自身の思い出の書物を紹介するコラムを付す。中世以来、人間論は神学の一部門であったが、キリスト教以外の伝統でも「人間の本性を定義づけようとすると、哲学者たちも神を創造せざるを得ない」と言われてきた。本書の連続講演も、「人間」を問う者はどこかで「人間を超えるもの」との折り合いをつけねばならないことを示している。創立以来一貫してリベラルアーツ教育を実践し、戦後わが国における人文科学の発展に多くの貢献を果たしてきた国際基督教大学が、今あらたにHumanitiesの意義と価値を発信。ますます細分化する現代の知を前にして、大学で何を学ぶべきかを模索する初年度学生に、また大学における教養教育のありかたを模索する教育者に、熟慮すべき問いを投げかける。

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