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内容詳細

キリスト教に関わる事柄を初学者のために論述した、西洋中世思想を代表する必読文献。本巻は聖母について扱う。トマスの聖母論の基本原則は、「聖母はキリストとの関係においての外は理解できない」であると言える。彼は神学者として、当時広く流布していた聖母に関するロマンティックな伝説や神話を警戒し、自らの聖母論を何よりも聖書のテクストの歴史的・字義的な意味に即した解釈の上に構築することを試みているが、一方で、そこには聖母を愛する詩人としての声も同時にまじっているのである。

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