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内容詳細

「ハインリヒ・ハイネが到達した結論によると、ユダヤ人にとっての〈ヨーロッパへの入場券〉はキリスト教受洗である。今日、ヨーロッパ人であることの端的な証明は洗礼ではない。それは絶滅である。〈ホロコースト〉を認めることが、われわれの現代ヨーロッパへの入場券である」。著者はこの大著のエピローグ「死者の家から」で、今後のヨーロッパ人の条件を、こう述べている。
1945年から71年までを扱った上巻を継いで、下巻(1971-2005)では、繁栄の60年代が終わったあとの停滞と失意の時代から筆を起こし、新たな現実主義と連合への道を歩む西欧と、ソ連崩壊の後で分裂に向かう東欧、たび重なる民族と国家をめぐる戦争、グローバリズム、EU結成まで、多様なヨーロッパの生き方を描く。事実とその意味を百科事典的ともいえる具体性で描写しながら、かつ世界全体との関係も説得的に表現し、政治経済・文化芸術・市民の欲望までのうねりを縦横に提示した、歴史学の達成。

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