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内容詳細

キリスト教信者摘発のために始まった絵踏は、なぜ形骸化し年中行事となったのか。

絵踏が行なわれていた長崎をはじめ九州諸藩が抱える事情や作法・形態・手順、踏絵素材の変更などを明らかにし、キリシタン捜索手段から信者でないことを証明する手段への変容過程を探る。

悲劇的文脈で語られてきた従来の絵踏観に一石を投じ、潜伏キリシタンの姿に迫る。

[目次]

踏絵なのか絵踏なのか──プロローグ

日本キリスト教史のなかの禁教史(キリスト教伝来と布教活動/宗門改と絵踏/潜伏キリシタンの露顕  ほか)

禁教政策の最前線の長崎(長崎の二つの支配体制/踏絵の主題と図像/長崎奉行はどのように踏絵を管理し、実施したのか)

踏絵を所持した藩(禁教・宗門を特別視しなかった小倉藩/踏絵の“質”にこだわった熊本藩)

踏絵を借りた肥前国の藩(踏絵の貸与をえぐるロビー活動をした平戸藩/借りた踏絵を失くした福江藩/島原天草一揆の呪縛と島原藩  ほか)

外国人と踏絵(絵踏は海外でどのように紹介されていたのか/絵踏を強要された唐人とされなかったオランダ人/漂流民への絵踏  ほか)

明治以降の踏絵(“負の遺産”踏絵の移管事情/踏絵の陳列・公開とキリシタンブーム/踏絵の文学作品『沈黙』とその世界観)

踏絵の持つ意味──エピローグ

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