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聖地


※解説文は主に「岩波キリスト教辞典 「教文館聖書大辞典」 「教文館新約旧約聖書大辞典」からの抜粋です。

マホメット昇天の地
“岩のドーム”

●エルサレム

エルサレムは、ユダヤ教徒、キリスト教徒、イスラム教徒にとって、信仰の礎となる「聖なる都《です。

ソロモン王は、この地に神殿を建て、預言者イザヤやエレミヤも、この地で活動しました。聖書では、<サレム>、<エブス人の町>、<ダビデの町>、<聖き都>などと称されます。

紀元前587年、バビロニア王ネブカドネザルに滅ぼされ、都の主要人物はバビロンに移送(バビロン捕囚)、そして帰還後、都は再建され、ペルシア、ギリシア、ローマ時代を通し、ユダヤ人にとって最も神聖な都として栄えました。

エルサレムはまた、イエスの生涯とも密接な関りを持ち、イエスの死、復活、昇天の舞台となった地であることから、キリスト教徒にとっても聖地となりました。

イスラム教においては、マホメットがエルサレムから昇天したという伝説により、メッカ、メディナに次ぐイスラム教世界における重要な聖地となりました。

都市の規模、位置は、年代によって移動があり、異なります。現在聖域となっている地域は、伝説によると、アブラハムがイサクを献げたモリヤの山(創世記22章)で、ダビデがエブス人から購入し、祭壇を築いた所(サムエル記下24:24)、ソロモンの神殿、第二神殿、主イエス時代のヘロデの神殿のあった場所で、今は、イスラム教の八角円頂の「巌の堂《が建っています。

エルサレムは、中央山脈の海抜790mの高度にあり、緯度からいえば九州の南端、佐多岬と同等です。1月の最低-最高の平均気温は、5.3-11.0℃、8月は20.8-30.6℃、平均雨量は500-550mmです。


第二神殿の模型

ダビデの塔

最後の晩餐の部屋

●ルルドの泉

1858年2月11日、フランス、ピレネー山脈の麓、ルルドの町ガーブ河畔にある、マサビエルの岩と呼ばれる洞窟で、当時14歳だった貧しい粉屋の娘ベルナデット・スビルーが、聖母のご出現を体験しました。

その後、幾度もご出現があり、2月25日、聖母がベルナデットに「行って泉の水を飲み、その水で顔を洗いなさい《と命じたところ、洞窟の近くに泉が湧き出し、病人を癒す奇跡の水として知られるようになりました。ルルド巡礼の起源です。


●ファティマ

ポルトガル中央部の小都市。ファティマの聖母教会は、ヨーロッパ有数の巡礼地として知られています。1917年5月13日から10月13日、当時10~13歳の3人の子供が、合計6回、聖母のご出現を受けたとされています。最後のご出現のとき、聖母は、ロザリオの聖母と吊乗り、毎日ロザリオの祈りを唱えるように告げ、出現の場所に聖母の聖堂を建てるよう依頼したということです。


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