今回、ナルニアホールの展示に貴重な資料を貸し出してくださった箱根ドールハウス美術館の館長・新美康明氏の著書『ドールズハウス ミニチュア世界の扉を開く』(新樹社/2500円+税)をご紹介します。
ドールハウスの歴史や世界の有名なコレクションが、数多くのカラー写真で紹介された本です。あまりのリアルな存在感に、ミニチュアであることを忘れてしまいそうなドールハウスの数々――作り手と収集家の情熱がギュッとつまった1冊です。

この本の中に、ローラの「小さな家」シリーズについて触れているところがあります。世界の二大プライベートコレクションの一つ、モッツ・ミニチュアコレクションの中の一つ“モッツ雑貨店”に関する記述です。様々な品物が所狭しと並んだ雑貨店は『大きな森の小さな家』に出てくるローラが初めて訪れた雑貨店とそっくりというところから、新美さんはローラの旅の足跡をたどってみたそうです。そのレポートも面白いですよ。
こちらの書籍は残念ながら現在は出版社品切れ重版未定となっています。ナルニア国では“パイオニア・ガール展”の期間限定で販売しますので、この機会にぜひどうぞ! そして、ナルニアホールに展示中のドールハウス“ローラの生家”(制作:あいざわかずこ氏)も、どうぞお見逃しなく。

『ドールズハウス ミニチュア世界の扉を開く』新美康明著/新樹社 2500円+税