酒寄進一氏講演会 “ケストナーの覚悟、ドイツの覚悟”
 ~『ケストナーの戦争日記1941-1945』出版記念~
「きょうからひとつひとつ書き残すことにする……
 改変され、解釈され、また再解釈されてしまう前に」

エーリヒ・ケストナー没後50年の今年、彼が戦時下で密かに綴った日記(通称:青い本)の邦訳が出版されます。この日記の存在は知られていましたが、2018年にドイツで編集・刊行されるや大きな話題となりました。本書はその日記部分の全訳です。
 第三帝国の下劣さ馬鹿らしさを批判し、戦争の中の日常、戦時下や終戦を境にあらわになる人間性を鋭い観察眼で皮肉たっぷりに描いた記録から、2024年を生きる私たちは何を読み取ることができるのでしょうか。
 文学や歴史の観点からも一級の資料であり、またケストナーの諸作品を理解する上でも重要な本となる『ケストナーの戦争日記』を、翻訳者の酒寄進一さんに読み解いていただきます。
日時:2024年9月4日(水) 午後6時~7時半
 ※当日は準備のため午後5時にて閉店いたします。受付は5時40分頃からです。
 ※講演会終了後にサイン会が予定されています。酒寄進一さんのサインをご希望の方は、当日ナルニア国で書籍をお買い求めください。
 会場:教文館9階ナルニア国店内
 定員:40名(大人対象/小学生以下不可・託児なし)
 参加費:1500円 ※現金のみ、当日受付でお支払いください。
【お知らせ・書籍購入特典あり!】
 申込時に『ケストナーの戦争日記 1941-1945』(岩波書店/5060円/8月21日発売)をご予約いただいた方は当日の参加費が1000円になります。ご希望の方はお申込みの際スタッフにお知らせください。
【お申込み方法】  店頭でも受付可
 参加ご希望の方はお電話でナルニア国までご連絡ください。定員に達した時点で受付を終了します。
 申込み電話番号:03-3563-0730(午前10時~午後7時)※1コール1名様のみ
 申込メールアドレス: narnia@kyobunkwan.co.jp
 *件名:「酒寄進一氏演会参加希望」/本文:①お名前 ②電話番号 ③書籍購入の有無
≪『ケストナーの戦争日記1941-1945』と、文庫『終戦日記一九四五』との違い≫
 ・『終戦日記一九四五』は、加筆編集されて1961年に刊行されたもの。
 ・『ケストナーの戦争日記』では、1941、43、45と変遷をたどれる点が興味深い。
 ・『終戦日記一九四五』は、当時の心情や周辺情報などが多分に補足・編集されている。その点で文庫は読みやすいが、『ケストナーの戦争日記』の淡々とした記述は、かえって当時の生の声をとどめているように感じられ、リアリティがある。
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【講師紹介:酒寄進一(さかより しんいち)】
 1958年生まれ。ドイツ文学翻訳家。和光大学表現学部総合文化学科教授。上智大学を卒業後、ケルン大学、ミュンスター大学に学ぶ。児童文学からミステリーまで幅広い作品の翻訳を手がける。
 シーラッハ『犯罪』(創元推理文庫)で2012年本屋大賞「翻訳小説部門」第1位を受賞。主な訳書にテツナー『黒い兄弟』(あすなろ書房)、コルドン「ベルリン3部作」(岩波書店)、ケストナー作品の翻訳に『終戦日記一九四五』『独裁者の学校』(いずれも岩波書店)がある。


 