【たくさんのふしぎ40th】🤔 (1999年8月号)
『糸あそび 布あそび』
田村寿美恵 文
平野恵理子 絵
福音館書店 刊
2003年3月15日 発行
1430円(税込)
40ページ

とくべつな道具はいらない。家にあるものをつかって、いろいろ作ってみよう。

私たちの身近にある糸。ボタンをつける木綿糸も、ふわふわセーターの毛糸も、新聞紙を縛る麻ひもも、ほぐしてよく目を凝らして見ると細い糸が集まったものだとわかります(この状態を「糸をよる」と言います)。
よっているのは糸を強くするため。まずは、やわらかな毛糸2本であやとり糸を作ってみる実験から「より」の実力を実感しましょう。その後は割いた布をより合わせて縄跳びなわを作ってみたり、さらには布を割いてよったひもから、家で履く布ぞうりや布かごを編んでみたりと、糸あそびはどんどん発展していきます。

用意するのはどこの家にもある単純な道具だけ。編み方は難しそうに見えるかもしれないけれど、一度手順を飲み込んでしまえばあとは繰り返しの作業になるので、フンフン鼻歌を歌いながらできてしまうかもしれません。この遊びに一番必要なのは、実は根気⁉ 楽しくなってくるまでのちょっぴりの間、できあがるものを想像しながら手を動かしていく辛抱も必要です。
「すくって すくって とおして トントン」とリズムに乗って織っていると、この繰り返しがたまらなくなって、手が止まらなくなるみたい。いつかは青空の下で色とりどりの糸を使った織物がしたいな!と夢が広がります。

「たくさんのふしぎ」シリーズには珍しい手仕事の指南書。知識のみで終わらない体験につながる良書です。(か)

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