
【たくさんのふしぎ40th】🤔 (2015年4月1日発行)
『いのちのひろがり』
中村桂子 文
松岡達英 絵
福音館書店 刊
2017年3月5日 発行
1430円(税込)
40ページ
庭にいるさまざまないきものーーチョウ、テントウムシ、カエルやトカゲ、ヒヨドリ。みんなわたしの仲間です!
本書は理学博士の著者による「いのちの物語」です。理学博士なんて聞くと難しそうって思うかもしれないれど、全くそんなことはありません!
身近な具体的な話から大きな話へと、つなげていくので迷子にはなりません。
朝、食事のしたくをしようとした著者が調理台でたくさんの黒いものが動いているのを発見します。それはアリでした。アリに「おはよう」と話しかけます。アリだけではなく、庭にくるさまざまな生きものーーチョウ、テントウムシなどの昆虫、カエルやトカゲ、ヒヨドリーーや、咲いている花にも声をかける。それは、みんな仲間だから! この行為に勝手ながら非常に親近感を覚えました。なぜって、わたしもよく木や見かける虫や鳥たちに話しかけているから。カラスに向かって「アーアー」と鳴いてみて反応があると喜んでみたり、まあいろいろです(笑)。
それは余談として、地球上に暮らしている80億もの人たちをたどると、20万年ほど前にアフリカで生まれた同じ祖先にたどりつくと言います。人間はみな仲間、というより家族といってもいい。さらにそのアフリカで生まれた最初の人たちはどこから来たのか? どんどんいくと最後には、地球上に生まれた生きものにたどりつくーーそれは38億年も前の大昔に生まれた1個の細胞です!
今、ここに「わたし」がいることは、この命の連鎖がひとつでも欠けていればありえないということ。まさしく、今ここにある命はすべて奇跡であるのです。
そんなことを1冊読み切ると感じられると思います。
「たった一個の細胞である受精卵から生まれたあなたは、あなたとしてこれまで生きてきた年月だけでなく、38億年前に生まれた細胞から続く生きものの歴史があるから、今ここにいるのです。あなたの中には、いのちのひろがりがあることを感じませんか。」(37ページより)
自分の中に地球の歴史があるなんて、壮大でロマンに満ちています。
主たる読者である子どもたちに、このロマンを感じてほしいと思いました。
あと、松岡達英さんの挿絵もとても美しい。さまざまな生きものを描き切っています。あわせてたっぷり、ゆっくり味わってください。 (す)
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