
春を待ちわびるくまの親子のやりとりを描いた『ぽとんぽとんはなんのおと』(福音館書店)。
閉ざされた穴のなかで、生まれたばかりのこぐまたちは初めて耳にする音に興味津々です。きこりが木を切る音、鳥の鳴き声、しんとした静けさ……。まだ見ぬ外界への想像を膨らませてこの世に生を受けたことを喜ぶこぐまたちの姿は人間となんら変わらず、おはなしの最後には、雪解けした穴の外に飛びだして楽しそうに歩きながら春の到来を全身で祝福します。
季節は、どんないきものにも等しく巡っています。
ところがいま、四季折々の美しさや生態系のバランスが急速に損なわれつつあります。その原因の一つと考えられているのが地球温暖化です。急激な人口増に伴い温室効果ガスの排出量が増加していることにプラスし、住居の確保や木材の生産、農地の開拓を目的とした森林伐採、ゴミ問題などなど環境汚染の要因を挙げればきりがありません。
動物の生活圏と人間のそれとが接近したことで起こる痛ましい事件の数々も、根本にはこれらの問題が深く関与しているのではないでしょうか。
人間が、例えば100年後も、いま地球上にいるいきものとともに生きるにはどうしたらいいのかーー。
本を介して「自然共生」について考えるミニフェアを同時開催しています。
ーー*ーー*ー《フェアの棚から》ー*ーー*ーー

①『山の時刻』
小林百合子 文/野川かさね 写真/パイインターナショナル/2,178円
山や川、森に湖。起伏に富んだ地形の日本には四季折々の美しさがある。
『山小屋の灯』から7年、ともにいくつもの山を歩いてきた名コンビが、山の写真と歳時記から選んだ言葉をもとに綴ったエッセイ。
山に流れるひそやかな時刻、そしてこの風景を守らなければと思わせる1冊。

②『沈黙の春』
レイチェル・カーソン 著/青樹簗一 訳/新潮社/(文庫版)825円・(新装版)2,970円
化学薬品の使用がもたらす環境破壊について警鐘を鳴らした名作。
60年以上前に書かれたことが今もって深刻な状況にあることに身震いする。
私たちの生き方そのものを問う作品でもあるので、未読の方はぜひ手に取って読んでみてほしい。
装い新たに読みやすくレイアウトされた新装版もおすすめ。

③『ひぐま』
あべ弘士 作/ブロンズ新社/1,760円
冬眠中にあかちゃんを産むひぐま。その生態をダイナミックな絵と丁寧な言葉で伝えるあべ弘士さんの絵本。
母親が子どもに向ける愛情は人間もくまも同じ。
幼い読者でも、こぐまたちのいきいきとした表情から命の輝きを感じ取ることができる。
そのほか
■随筆集
・『街と山のあいだ』若菜晃子 著/アノニマ・スタジオ/1,760円
■絵本
・『クマよ』星野道夫 文・写真/福音館書店/1,430円
・『きょうは みんなで クマがりだ』マイケル・J・ローゼン 作/ヘレン・オクセンバリー 絵/山口文生 訳/評論社/1,650円
■写真集
・『THE NORTH WOODS 生命を与える大地』大竹英洋 文・写真/クレヴィス/2,750円
■自然や環境問題についてのノンフィクション
・『森の王国 自然がぼくにくれたもの』竹田津 実 著/偕成社/1,540円
・『地球環境のしくみ』島村英紀 著/さ・え・ら書房/1,650円
・『すごいゴミのはなし ゴミ清掃員、10年間やってみた。』滝沢秀一 文/Gakken/1,430円
*価格はすべて税込です。
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