このきれいな本は安野光雅さんが挿絵を描いて最近出版された『赤毛のアン』です。この前に出版された『小さな家のローラ』(=ワイルダーの『大きな森の小さな家』)と同じシリーズの2冊目にあたります。前回は安野さんご自身が翻訳もされていましたが、この『赤毛のアン』は1969年に学研から出された「少年少女世界文学全集」の中の1冊で、岸田衿子さんの翻訳です。『赤毛のアン』は村岡花子さんはじめ、これまでに多くの方が翻訳をされてきましたが、詩人の岸田衿子さんの訳もとても魅力的。安野さんはあとがきで(岸田さんがアンの翻訳をしていたことを知らなかったので)「もし知っていたら「あれはすばらしい本だった」と一言、彼女に告げたかった」と書いておられます。

安野さんはこの本に描きおろしでたくさんの挿絵をつけられました。そして、その安野さんがサインをしてくださった本を今回のフェアに合わせて販売しています。サイン本には出版社オリジナルのポストカードもおまけでついているのです!安野さんが「必読の書である。女も男も読むほうがいい。わたしはこの本に全く関係がなかったとして、この本を必読の書というだろう」という『赤毛のアン』を、ぜひ安野さんのサイン本でお楽しみください。

安野光雅さん直筆サイン入り
『赤毛のアン』L.M.モンゴメリ作/岸田衿子訳/安野光雅絵/朝日出版社 2800円+税