クリーンヒット⚾ フィクション
『こうしてぼくはスパイになった』
デボラ・ホプキンソン 著
服部京子 訳
東京創元社 刊
2025年4月18日 発行
定価2,530円(税込)
286ページ
対象:中学生から
第二次世界大戦下、子どもたちの必死のスパイ活動の結末はーー
時は1944年2月、ナチス・ドイツの空襲がつづくロンドン。空襲警報のサイレンが鳴り響き、民間防衛隊でボランティアをする13歳の少年バーティは相棒の救助犬リトル・リーと街中に飛び出したところ、運悪くアメリカ人の女の子とぶつかってしまいます。女の子が立ち去ったあとに見つけたのは1冊の赤いノート。ノートの持ち主を探すことにしたバーティですが、どうやらそれはSOE(Special Operations Executive:特殊作戦執行部)の秘密諜報員のもののようで……。
諜報員の失踪、日記に記されていた暗号、迫りくるナチスの攻撃と、ハラハラドキドキの展開が読者を引きつけます。バーティたちは暗号を解読して、消えた諜報員を見つけることができるのでしょうか。そして、自身も心に深い傷を負っているバーティに救済はあるのでしょうか。
コレラの発生原因を突きとめたジョン・スノウ博士の活躍を描いた『ブロード街の12日間』(あすなろ書房)で知られるデボラ・ホプキンソンの新作ミステリです。
物語に仕組まれた本格的な暗号と深まる謎。手元にメモ用紙を用意して、実際に暗号を書き出しながら読むと気分はすっかりバーティたち探偵団の一員です。巻末にはスパイになるための心得も載っていますよ。
第二次世界大戦の暗い影とロンドン市民の抵抗、友情、そして家族の絆ーー。謎解きの高揚感だけにとどまらない胸打つストーリーをぜひ。 (い)
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