クリーンヒット ⚾ ノンフィクション
『そうだったのか! カタツムリとナメクジ』(ノンフィクション・生きものっておもしろい!)
嶋田泰子 著
はたこうしろう 絵
童心社 刊
2025年2月3日 発行
1430円(税込)
135ページ
対象:小学校中学年から
身近な生きものでも、まだまだ知らないことがたくさん!
著者の嶋田さんはある晴れた日、コンクリートの階段をのぼるカタツムリに出会いました。階段を無事にのぼれるのか心配しながらも、突然どれだけのろまなのか時速をはかりたくなりました。じっと見ていると、動かない。10分後に見に来ればいい、と何回か繰り返すと、カタツムリは消えていました!
そしてカタツムリのことをすっかり忘れた数か月後。何気なく見ていた本に「動物の時速くらべ」なるページを見つけます。そしてカタツムリのことを思い出し、公園などを探しますが、全く見つからない…。
そしてさまざまな経緯の後、飼育ケースを用意してカタツムリを飼うことになりました!
本書はそのカタツムリを毎日観察し続けた様子を綴ったもの。子どものころ、よくつかまえて遊んでいたものですが、こんなにはじっくり見たことなかったな~と思いながらページをめくりました。
そもそも海の中で暮らしていたカタツムリの祖先が陸にあがり、殻を捨ててナメクジに進化したのだとか。貝のなかまと言われているそうです。
著者の観察眼はなかなか鋭く、見逃していまいそうな小さな「?」も流さずに調べていることに驚かされます。それっていて簡単そうで、そう簡単にはできないことだよなあ。特に大人になると言い訳が多くなる(笑)。
図鑑などに描かれていることを鵜呑みにするのではなく、実際に観察することの面白さ、大事さを感じます。身近にいる生きものでも、知らないことだらけだってことをしみじみ思い知らされました。
気が早いけど、夏休みの自由研究の参考にもなるかも。
著者の撮影した観察の写真と、はたさんのイラストがすごくいい! カタツムリやナメクジはちょっと苦手、という人でも、手にしやすいのではないでしょうか。 (す)
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