クリーンヒット⚾ ノンフィクション
『伝統工芸の名人に会いに行く』第2期・全3巻
④ふで 奈良筆(2022年12月31日発行)
⑤ガラス 吹きガラス(2023年1月31日発行)
⑥うるしの器 浄法寺うるし(2023年3月31日発行)
瀬戸山玄 文、写真
岩崎書店 刊
定価各3080円(税込)
49ページ
対象:小学校高学年から

わたしたちの身近な暮らしの道具に「伝統」と「技」がどう生かされているかを知る!

伝統工芸の職人をたずね、その仕事ぶりを取材したシリーズ。その丁寧な仕事ぶりには舌を巻きます。
長年、培われた技術をじっくり写真で見せてくれます。この写真がとてもよいです。
YouTubeなどで動画を見ることもできる昨今ですが、写真だからこそ、何度も繰り返して見ることの良さを体感できます。

大量生産の工業品ではなく人がつくるものとは何かを提示していて、使い捨てではないものの大切さーー今でいうところのSDGsに通じるんじゃないかなと思いました(そもそも個人的にはSDGsの考え方ってストンと落ちてないけど)。

「ふで」は、さまざまな動物の毛から筆ができる様を見せていて、ペットの犬の毛でもできるか? なんてチャレンジもしている、いい意味での遊びの部分もあっておもしろいし、全巻通して仕事に使う道具も紹介しているのもいい。こんな道具を使うのね、って発見と驚きがあります。道具を作る人もいて、職人仕事があるーー今では少なくなっている職人の世界だけど、この本を通じてこんな世界もあることを子どもに知ってほしいです。
職人の世界って憧れます。

図書館向けのいわゆる“セット本”ですが、子どもたちにぜひ見てほしい。大人だって「へぇ~」と初めて知ることがきっとあるでしょう。仕事って、本来こんなカタチかもしれないですね。実直に働くことの尊さを感じました。 (す)

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