ナルニア国 戦後80年企画 今こそ『おとうさんとぼく』展
1930年代、ナチスの時代に出版され、ドイツの人々の心をつかんだエーリッヒ・オーザー(ペンネーム:e.o.プラウエン)のコマ漫画『おとうさんとぼく』。作品を貫くヒューマニズムとユーモアは、人々の心に憎しみと恐怖が影を落とす時代に人としてまっとうに生きようとした作者の魂の輝きそのものといえます。第2次世界大戦終結から80年、再び世界を対立と分断が席巻しようとする中で、私たちはどうしたらそれにあらがい、つながり続けられるのか。作品と作者の人生を通して考えたいと思います。皆さまのお越しをお待ちしています!
共催:今こそ『おとうさんとぼく』展実行委員会/協力:岩波書店
会期:現在開催中 ~7/21(月) “今こそ『おとうさんとぼく』展” 9階ナルニアホールの様子
![]() 少年文庫新版『おとうさんとぼく』の出版から7年、ようやくこのフェアができることになり、私たちもとても嬉しいです。作者や作品を知らなくても大丈夫。見ればきっと、あなたもこの本のファンになりますよ! | ![]() 『おとうさんとぼく』は文字のないコマ漫画です。ナチスの時代というと、表現の自由が制限されて作家たちにとっては苦しい時代だったはずですが、この本の明るいユーモアがどれほど当時の人たちの心を救ったか、想像に難くありません。本と一緒に著者オーザーの生涯がわかるパンフレットも販売しています。 |
![]() ホールの中は写真資料や作品(レプリカ)で、『おとうさんとぼく』の作家エーリッヒ・オーザーの生涯を分かりやすくご紹介しています。※今回はホール内の写真撮影可としています。ぜひお知り合いに広めてください! | ![]() ガラスケース内には原書と研究書、ドイツで作られているグッズなどの興味深い資料が展示されています。何度も版を重ねて、様々な形で出版され続けている『おとうさんとぼく』――今でもドイツの人たちに愛されていることを実感する資料です。 |
![]() 映像資料「エーリッヒ・オーザーの生涯」(上映時間約10分)もあります。お時間のある方はぜひ! また『おとうさんとぼく』の中から10作品が額装展示をされています。現少年文庫に入っていない作品もあるかも⁉ 一つずつ、ゆっくり楽しんでください。 | ![]() ![]() 店内には書籍コーナーを設けています。オーザーの親友でもあったケストナーの本には、翻訳者・池田香代子さん、酒寄進一さんらのサインをいただいたものもありますので、ご希望の方はお早めにどうぞ(^▽^)/ |
【次回のギャラリー展示・予告】 堀川理万子『いま、日本は戦争をしている』原画展
会場:9階ナルニア国店内ナルニアホール 会期:2025年7月25日(金)~8月31日(日)
戦後80年、戦争を記憶する世代が次々と世を去る中で、今が太平洋戦争について記憶をつなぐ最後のチャンスかもしれません。画家の堀川理万子さんが3年以上の歳月をかけ、総勢17名の戦争体験者に丁寧なインタビューを重ねた中で生まれた本作は、新しい戦前と言われる今こそ多くの方に手に取っていただきたいものです。 (協力:小峰書店) ※詳細は店頭チラシとホームページでご案内いたします。
【お知らせ】書籍は7月上旬刊行予定です。ご予約も承ります。8月22日(金)には堀川理万子さんの講演会もあります。どうぞご期待ください!