ナルニアホールの外壁では、『いま、日本は戦争をしている』ができるまでの取材の様子が写真で紹介されています。本作品は構想から完成まで3年という時間をかけて作られました。その間、堀川さんは17名の証言者の方々の元へ何度も通われたそうです。
「聞き取りを元に作成したラフとテキストは、証言者に何度もチェックしていただき、彩色した絵もチェックと修正を繰り返しました。絵を貼ったパネルと画材を持ち込んで証言者の目の前で修正される堀川さんの姿に、何としてでも記憶の風景に、という執念を感じました。」と、担当編集者は語っています。

「数年後には失われるかもしれな生きた声を伝える65編」が、どのような過程で制作されたのか。この写真パネル展には、本作りに真摯に向き合った著者の姿がはっきりと刻まれています。ホールの原画展を見た後は、ぜひこのパネル展も忘れずにご覧ください。

子どもに戦争を伝えることの難しさは多くの大人が感じていると思いますが、1エピソードを1見開きとして、絵と文章で紹介している本書は、気になるエピソードから少しずつ読んでいける作品です。総ルビで、わかりにくい用語には注釈がそのページに記載されていますし(これは大人にも嬉しい💦)、つらい話が苦手な子にも「〇〇の毎日」というようなコラムからなら、入っていけるかもしれません。学校・公共の図書館はもちろん、ぜひご家庭でも子どもたちとの会話のきっかけに取り入れてほしいと思います。

堀川理万子さんイラストカード入り『いま、日本は戦争をしている』小峰書店/4180円(税込)

8/22(金)18時~開催の堀川理万子さんの講演会“子どもたちの目と耳とこころ”は、現在参加者募集中です。ご希望の方はナルニア国までご連絡ください。

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