今年(正確には12月に)創刊70周年を迎える「岩波の子どもの本」ーー光吉夏弥さんや石井桃子さんによって生み出されたシリーズは、子どもの文学の入り口として長く親しまれてきました。これだけの長い間、時代の変化にも負けずに生き残ってきた作品には、変わることのない子どもの本の本質が現れているように感じられます。大人にとって懐かしい『きかんしゃやえもん』や『ふしぎなたいこ』、『はなのすきなうし』や『まりーちゃんとひつじ』等は今でも現役! ぜひ身近に子どもがいる方(特に小学校低学年くらいの子に!)は、一人で読むのにもピッタリな「岩波の子どもの本」シリーズをどうぞおススメしてあげてください。

この岩波の子どもの本に、今年新刊が加わりました。海外作品の翻訳物ではなく、日本の作家の新作です。描かれたのは今注目の絵本作家・きくちちきさん。自然の中で暮らすちきさんがその喜びを描いた作品です。こちらは来年、ナルニア国で原画を展示することが決まっています! その後も続々新刊刊行予定の「岩波の子どもの本」にぜひご注目ください。

やまをとぶ』きくちちき 文・絵/岩波書店 1320円(税込)

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