店内入口すぐの壁で、シドニー・スミスさんの新刊『あらしの島で』(偕成社)刊行記念のパネル展をはじめました!
吃音を持つ作者の実体験をもとにした絵本『ぼくは川のように話す』(偕成社)で、読者に鮮烈な印象を与えた画家のシドニー・スミスさん。
昨年、児童文学のノーベル賞ともいわれる国際アンデルセン賞・画家賞を受賞したカナダ人です。
これまでに数々の作品を手掛けているシドニーさんですが、なかでも先の『ぼくは川のように話す』は、少年の心の機微や息子に寄り添う父親の愛情が自然風景の描写とともに丹念に描かれていて胸打つ1冊です。
「ぼく」が学校でうまくしゃべれなかった日、迎えに来た父親は川に連れてきてくれました。その川を指さして父親は言います。「ほら、川の水を見てみろ。あれが、おまえの話し方だ」
たゆまず流れる川は速さも勢いも一定ではなく、時にぶつかったり逆巻いたりしながら河口を目指します。ことばを流暢によどみなく話すことが美しいと形容されがちですが、必ずしもそうではないことに「ぼく」は気づきます。そして読者自身もまた、その観点に頭を殴られたような衝撃を受けます。無自覚のうちに思い込みや偏見を抱いて、誰かを傷つけてこなかっただろうかと。
最新刊『あらしの島で』では、島に暮らす兄妹が主人公。ある日ふたりは、嵐到来前の海へ出かけます。
荒々しい波が岩に打ち当たる音、砕け散る水飛沫、吹きつける潮風などを全身に受けて歩く子どもたちのなんと自由なことか。大自然という人間を超えた存在を体感することで得られる神秘への驚きと幸福を見事に捉えた絵本です。
『ぼくは川のように話す』でも感じることですが、シドニーさんの描く水の躍動は実に美しいのです。飛沫や水面が光を受けてきらめく瞬間、滝のような雨が窓を伝う様子などにこの画家が豊かな資質を持っていることが表れています。
ぜひページを開き、嵐の中に没入してみてください。
*「はしれ!」に読者の興奮もピークに!
そして、パネル展開催に伴い翻訳家の原田勝さんが特別にサイン本をご用意くださいました! なんと豪華英文入りですよ。
限定数ですのでご希望の方はどうぞお早めに♬(着払いにてご配送も承ります。)
*なんと書かれているかはぜひ下の写真を…!
【サイン本】*以下、すべて偕成社 刊
『ぼくは川のように話す』(限定10冊)
ジョーダン・スコット 文/シドニー・スミス 絵/原田 勝 訳
定価1,760円(税込)
新刊『あらしの島で』(限定20冊)
ブライアン・フロッカ 文/シドニー・スミス 絵/原田 勝 訳
定価1,870円(税込)
【そのほか既刊本】
・『おばあちゃんのにわ』ジョーダン・スコット 文/シドニー・スミス 絵/原田 勝 訳/定価1,760円(税込)
・『ねえ、おぼえてる?』シドニー・スミス 作/原田 勝 訳/定価1,760円(税込)
・『はじめてのクリスマス』マック・バーネット 文/シドニー・スミス 絵/なかがわちひろ 訳/定価1,760円(税込)
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