ナルニア国では何度もお話をしていただいたことのある堀内誠一氏のご長女・堀内花子さんがお父様との思い出を綴った初エッセイが出版されました。娘さんの視点から父について書かれた本書からは、多方面に素晴らしいお仕事をなさった天才の偉大な側面というよりは、ご家族が見ていた何気ない自然な姿も垣間見えて、ちょっぴりじんとしてしまいました。堀内さんと交流のあった児童文学にかかわる方々の名前もたくさん登場しますので、子どもの本好きにはそんなところも興味深く感じられることでしょう。装丁(帯まで!)がとことん美しく、中には堀内さんのイラストや、ご家族の貴重な写真も多数納められた、素敵なエッセイです。

『父・堀内誠一が居る家 パリの日々』堀内花子 著/カノア 2200円(税込)
⇒1974年、家族とともにパリへ移住した堀内誠一。当時の思い出を中心に綴る著者初エッセイ。意外な交流も。装画・挿絵はもちろん、パリの風景画やポスターなど誠一作品を多数、家族アルバムも収載。(2024年1月1日、カノア kanoa publishersのX投稿記事より転載)

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