クリーンヒット⚾ フィクション
『ぼくのねこ ポー』
岩瀬成子 作
松成真理子 絵
PHP研究所 刊
2024年3月 発行
1430円(税込)
78ページ
対象:小学校低学年から

受け入れがたい事実に、少年はどう向き合うのか

ぼくは、学校からの帰り道、くびわをつけていない、しましまもようのねこを見つけた。近づいても、手をのばしてあたまにふれても、にげようとしない。なでれば、気持ちよさそうに目をとじる。
ごはんは食べているのか、夜はどこでねるのか心配していると、突然雨がふりだした。このままでは、ねこがびしょぬれになってしまう。猫をだきとり「ぼくんちのねこになってよ」と声をかけ、家に迎え入れることになった。ポーという名前もつけて「ぼくのねこだ。かわいがろう」と思っていた矢先、森くんという転校生の発言によって、ぼくの心は揺れ動き始める。森くんは、つらそうな顔をしながらこう言った。「ねこがね、いなくなっちゃったんだよ」と。

本作では、少年の心の葛藤がリアルに描かれています。出会ったねこを家に迎え入れるため、おかあさんにある嘘をついてしまったり、ポーは友達の大事な家族かもしれないと気付きながらも言い出せず、しまいには冷たい態度をとってしまったり。そこには、子どもだけでなく、大人にも共感できる心情が描かれています。

主人公の目線で読むのはもちろん、森くんや母親の立場になって読んでみたりと、誰に焦点を当てるかによって、様々な解釈ができる1冊です。(み)

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