クリーンヒット⚾ ノンフィクション
『お山のライチョウ』
戸塚学 写真・文
小宮輝之 監修
大田黒摩利 絵
偕成社 刊
2022年7月 発行
定価1760円（税込）
40ページ
対象：小学校中学年から
ライチョウにせまる危機、保全活動を知ろう！
日本の特別天然記念物、ライチョウ。高い山にだけ住むこの鳥は、冬には真っ白な姿に変わることから古来、神様の使いとして大切にされてきたそうです。
若いころ、プロカメラマンになったばかりの著者は、はじめてライチョウに会ったときから虜になり、20年以上も立山に通い、写真を撮り続けているのだとか。そのライチョウが今、絶滅の危機にさらされている……。なぜ？？？ そのことを知った戸塚さんはいてもたってもいられずに、北岳に向かいました。
前半は美しいライチョウの写真とともにライチョウの生態を紹介。後半で保全活動のこと、絶滅の危機は地球温暖化が影響していることなどがやさしく語られています。
表紙の写真が特に印象的な1冊ですが、14，15ページのひなの姿がとても愛らしかったりと、魅力的な写真であふれています。実際にライチョウを見たことはないので、一度でいいから山で会ってみたいです。でも立山は厳しそうだな～。かなり本格的な登山になりそうですもん。
それにしても、まるまる１冊「ライチョウ」のことが書かれているとは、なんとも贅沢なかんじがします。
それから見返しページには表：「世界のライチョウのなかま」、裏：「二ホンライチョウの１年」がイラスト図解されていて、これまた見ごたえあり！ です。それから印刷されているQRコードを読み込むと、著者撮影のライチョウの動画がみられる特典つき！ こんなことは、とってもイマドキですね。 （す）
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