クリーンヒット ⚾ ノンフィクション
『入門 男らしさの歴史』
弓削尚子 著
筑摩書房 刊
2025年9月10日 発行
1034円(税込)
239ページ
対象:高校生から

男はいつの時代も変わらない?

子どものころにはよく「男なら泣くんじゃない」とか「男のくせに」なんてセリフを聞いたものです。時として性別による「らしさ」を求めがちだったりします。でも、「らしさ」って何?

「人は男に生まれるのではない。男になるのだ」と言えます。そして時代が変われば、男らしさも変化します!ーーそれをとらえるのが「男性史研究」。この研究は20世紀末に登場した新しい学問で、耳馴染みがないかもしれませんが、今の時代だからこその学問! って感じました。いや、ほんとは「今の時代」とか関係ないものだろうけど、理念に時代が追いついたのかな。
時代の求める「男らしさ」についていけなくて苦しんだ男性もいたのではないでしょうか。男らしく生きる、生きようとする男性も、そうでない男性も本書では同列に丁寧にすくい上げています。

帯にある「男もハイヒールをはくのか」「決闘に応じるのは男の名誉か」「徴兵を拒むのは臆病か」との文言についても、本文で詳しく触れています。あなたは、どう思いますか。考えながら読むと、より理解が深まりそう。少し難しい記述もあるけれど、この歴史の上に「今」があることを再認識できます。

一番、驚きをもって読んだのが「第四章 「男らしさの学校」に入隊するーー徴兵制と性暴力」の部分。知らないことばかり(勉強不足ともいう?)で、本当に驚愕でした。戦後にも徴兵検査に由来する検査が入試や就職の場で実施されていたそうです。このことが意味することって???

若い人たちはもちろん、若かったことのある人たちに男女を問わず手にしてみてほしい。性別のことでちょっとでもモヤモヤした気持ちになったことのある人は特に、刺さる部分がたくさんあるに違いない1冊でしょう。 (す)

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