ベスト復刊👍 フィクション
『チャールズのおはなし』
ルース・エインズワース 作
上條由美子 訳
菊池恭子 絵
福音館書店 刊
2000年発行/2024年4月復刊
1430円(税込)
133ページ
対象:小学校低学年以上

読めばみんな、チャールズのおともだち

本作は、4歳の男の子 チャールズのおはなしが12入った幼年童話。12のおはなしの中で、よく出てくる”ふくろ”があります。それはドングリやバスのきっぷなど、チャールズが集めた宝物をいれる「なんでもぶくろ」。チャールズはこの袋をどこへでも持って行くほど大事にしています。松の木のはえた小さな森にいったときには、みつけるはしから、ひとつ、ひとつ、松ぼっくりをひろって「なんでもぶくろ」に入れました。おとうさんやおかあさんから「そんなにいっぱい、松ぼっくりをあつめてどうするの?」ときかれたチャールズは、こう答えました。「わかんないや」「でも、いつか、きっとやくにたつよ」。なんて頼もしいひとことなのでしょう。その言葉通り、ふくろの口までいっぱい入れた松ぼっくりは、大人の心をもぐっと掴む、使われ方をしましたよ。

「チャールズのながいながい朝」「チャールズのお家ごっこ」「チャールズはごきげんななめ」など、1冊におさめられた 12のおはなしは、どれもチャールズの日常が描かれていて、とても親しみやすいです。読めばみんな、チャールズのおともだち。

作者は『こすずめのぼうけん』『黒ねこのおきゃくさま』などをてがけるルース・エインズワース。訳者は『ミリー・モリー・マンデーのおはなし』『おもちゃ屋のクィロー』などで知られる上條由美子、絵は『ミリー・モリー・マンデーのおはなし』でもさし絵をてがけた菊池恭子によって描かれています。

一度に読むのはもちろん、毎日少しずつ読むのもおすすめです。気に入ったおはなしがあれば、繰り返し読んでほしいと思います。(み)

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