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『女の子でも総理大臣になれる? 国会への道』(「みんなの研究」シリーズ)
辻元清美 著
偕成社 刊
2024年2月 発行
1760円(税込)
200ページ
対象:小学校高学年から

国会議員ってどんな仕事をしているの?ーー政治家を目指す女の子を応援する1冊

現役の国会議員が書いた本っていうと「難しそう」って声が聞こえてきそうです。が、まず第一歩としてとても読みやすい本です。心配しなくて大丈夫です!
子どもでも充分、読み通せるでしょう。
どんな本かを一口で言うならば(難しいけど)、著者の半生を語りながら、政治を目指す人を応援しているってことじゃないかと思います。

「子どものころのこと」「ピースボート」「国会議員になる」「国会議員の仕事」「ひとりひとりとつながっている」「女性としてはたらく」の項目をたて書かれれいます。なかでも特に印象深く感じたのが、子どものころ親の商売がうまくいかずよく引っ越しをしていて、親戚の家に預けられていたこともあるということ。また人前で話すことが得意だったわけではなく、もじもじして泣き出すような子だったそうです。政治家ってなんとなく庶民の暮らしとはかけ離れた人というイメージが強い気がしますが、皆が皆そうではない(よく考えたら当たり前?)ことがリアルに感じられました。それだけでも彼女の言葉を信用できるかも。
また世界と比較して、日本の政治家における女性議員の割合の少なさを改めて知りました。国会中継など見ても、ほとんど男性(おじさんというか、おじいさんばっか!)ですものね。
社会を形成しているのは男性だけでなく、半分は女性なのに。

政治って遠い世界のことじゃなく、私たちの暮らしに密着しているんだって肌感覚として思える1冊です。大人の人にも手にしてほしいけど、まずはやっぱり子どもたちに読んで欲しい。読者の中から将来、政治を目指す子がいたら最高ですね。タイトルの「女の子でも総理大臣になれる?」という問いには全力で「yes!」と答えています。難しく考えずにページを開いてほしいです。
うまくいかないことの多い日々だけど、読んで元気になれました。  (す)

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