
ベスト 👍 ノンフィクション
『きのこってなんだろう?』
小林路子 さく
福音館書店 刊
2025年9月5日 発行
1320円(税込)
28ページ
対象:幼児から
知っているようで知らない、きのこの正体とは?
2016年10月1日発行「かがくのとも」のハードカバー化。
きのこをはじめとする菌類画の第一人者の久しぶりの出版です! 『森のきのこ』(岩崎書店)が長く読まれていましたが、残念ながら現在は品切れで入手することは簡単ではありません。
なので、今回のこの本は素直にうれしい!
どんぐりやたんぽぽなどと並んで、なぜか子どもの身近な存在になっている「きのこ」。このきのこの生態を図解で小さい人から親しめるよう描いています。
その例にベニテングダケをあげ、かさの下にあるひだから出る「胞子」について説明。ひとつひとつの胞子は目に見えないくらい小さいけど、たくさんまとまるとうすい煙のようにみえることもあると言います。
そして胞子が地面に落ちると、その胞子から糸のようなものが伸びてくる。これを「菌糸」といい、これこそがきのこの本体だそうです! そして、菌糸同志がくっついて、どんどん伸びて増えていくそう。
この様子を描いたページの構成が、ほかではあまり見たことのないものになっています。この描き方は、小さい人でもわかりやすいのではないかな~と思いました。14~15ページの部分です。絵としては地味だけど(笑)、すごい! と感心した次第。
そして、さまざまなきのこを紹介しています。どれも不思議な形と色をしていて、自然がみせる造形の美しさを感じます。野山でこんなきのこに出会ったら、思わず感嘆の声をあげてしまいそうです。
命の不思議さを感じられる1冊です。 (す)
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