ベスト 👍 ノンフィクション
『カラー版 本ができるまで 増補版』
岩波書店編集部 編
岩波書店 刊
2025年4月18日 発行
1320円(税込)
219ページ
対象:中学生から

本作りの歴史を調べ、印刷、製本の現場を訪ねてみませんか?

今あなたが手にしている本がどのようにしてあるのか、考えたことはありますか。デジタル印刷移行期に刊行された初版からおよそ20年が経ちました!
そして、現在も日々アップデートされる技術への対応が続いているそう。
本書は、物理的なモノとしての「本」のつくり方について書かれています。

「まえがき」「Ⅰ 本と印刷の歴史をたどるーー印刷博物館を訪ねて」「Ⅱ 二〇〇三年当時の印刷ーー精興社印刷工場を訪ねて」「Ⅲ 二〇〇三年当時の製本の仕事ーー牧製本工場見学」「Ⅳ あれから二〇年、現在の本づくり」「「本の未来」再び」の章立てです。順番に読んだほうが歴史が頭に入りやすいかと思いますが、気になった箇所から読んでも大きな問題はありません。社会科見学に行ったような感覚もあります。
より詳しく知りたくなったら、ぜひ印刷博物館へ訪れてみてください。実際に見て、展示してあるモノから得られることは多々あるはずです! わたしも印刷博物館へは行ったことがないので、俄然行きたい欲がムクムクとわいてきました。
印刷工場や製本工場へは本書に出てきた場所ではないけど、行ったことがあります。おもしろかった記憶はありますが、正直なところ詳しくは覚えていません(トホホ)。
本書を片手にして行ったなら、より理解できるだろうなと思います。

手元にある本の来歴がわかると愛着も大きくなるでしょう。
図版も多く、読みやすいつくりです。本のことを知りたい人にはうってつけの入門書といえますね。

最後に。
「「本の未来」再び」にある牧製本の言葉が印象的です。ぜひ、お手に取ってご自身で読んでみてください。未来を信じられるかも、という勇気がわいてきます。 (す)

*表紙のイラストも気に入りました。実際、こんな風に本が作られていたら、と想像すると実におもしろい(笑)!

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