台風が来る…と朝からのニュースに会の実施も少々危ぶまれましたが、関東地方は何事もなく通り過ぎ、無事、時間通りに第3回目の会を開きました。取り上げる詩人は前回に続き、まど・みちおさん。何度聞いてもまどさんにまつわるお話は、実に奥が深いですね。…そしてな、なんと今回もゲストがいらっしゃいました。集英社be文庫刊『いわずにおれない』のライター・細貝さやかさんと、集英社・担当編集者の木造(キヅクリ)直美さん。編集者の木造さんが、「まど・みちお」って???と疑問に思うことへの回答となる本がなかったことから生まれた一冊だとか。7回もの丁寧なインタビューを重ね、まどさんの語り口だけでなく、ライターの細貝さんの地の文もあわせ、「まど・みちお」という詩人の魅力を伝えようとしたとのこと。それは、まどさんはとにかく謙遜なさる方で、「私はいい加減な人間」とか「スミマセン」などの言葉だけになり兼ねなく、それではまどさんの本質は描けないだろうとの判断から。とはいえ、読者からは「地の文はなくていい」なんて感想も届くそうです。が、実際のところ本書の魅力は、この細貝さんのまどさんへの気持ちもこもった地の文にあると思うのですが、いかがでしょう? お二方の淡々と静かにお話される様子から、あふれ出るまどさんの魅力の大きさに感じ入った時間でした。3回目ともなると、自然と参加者からの声も出てきて、次回がまた楽しみになりました。