10月に刊行されたウィリアム・グリルの2作目の絵本『カランポーのオオカミ王』のパネル展が今日から月末(~11/28)まで、ナルニア国店内奥の壁スペースで開催されます。
シートンが書いた最も有名な動物物語「オオカミ王ロボ」は、これによって当時の人々のオオカミ観を一変させたと言われるほどの傑作です。家畜を襲う害獣として嫌われ、恐れられたオオカミ――その中でもひと際知力に優れたロボとシートンとの対決はスリル満点で目が離せません。けれど、何よりこの作品が素晴らしいのは、ロボとのかかわりによってシートン自身の人生が変化したその過程が描かれていることです。大画面いっぱいに描かれる迫力満点の場面と、小さくコマ割りのようなシーンが画面に変化を生み、見るものを引き付けるとても魅力的な作品です。みなさん、ぜひパネル展も見に来てくださいね!
『カランポーのオオカミ王』ウィリアム・グリル作/千葉茂樹訳/岩波書店 2000円+税