東京子ども図書館の季刊誌「こどもとしょかん165号/2020年春号」が刊行されました。今号の特集は“追悼 大塚勇三”です。大塚勇三さんはリンドグレーンやグリム童話集など数多くのすぐれた海外作品を日本の子どもたちのために翻訳紹介され、2018年に97歳で亡くなりました。子どものときに大塚さんの作品に出合ったことがない人はいないのでは?と思うくらい有名な方なのに(なにせ、あの『スーホの白い馬』の作者なのですから!)、ご本人についてはほとんど知られていません。最新号では、昨年9月に東京子ども図書館行われた福音館書店の元編集者お二人の講演会“大塚勇三さんのこと”が掲載され、そのお仕事とお人柄の一端を垣間見ることができます。翻訳者とは外国語に堪能である以上に「どれだけ日本語の達人であるか」が問われるのだということが、大塚さんのさり気なく面白い日本語から改めて感じられます。奥様のインタビューの中で、リンドグレーン自身が大塚勇三さんに翻訳をしてほしいと『山賊の娘ローニャ』を送ってきたというエピソードが出てきますが、それを読んだら改めて『ローニャ』を読み返したくなりました!

現在ナルニア国は休業中のため、最新号の「こどもとしょかん165号」の入荷数はいつもより少なくなっています。早く品切れになる可能性もありますので、ご希望の方はご遠慮なくご連絡ください。郵送の手続きも承っております。

東京子ども図書館季刊誌「こどもとしょかん165号 2020年春号」710円+税
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