9月に出版された「あくたれラルフ」シリーズ2冊をご紹介します。これまではいくつか絵本の形で出版されていましたが、今回は小学校低学年から自分で読む形で新しく刊行されました。
どちらのお話もラルフのあくたれぶりは相変わらずでした。無理に周囲に合わせて自分を変えたり、いい子になったりしないところがラルフなんだなぁ……。
ところで、見たところだいぶ最初の作品『あくたれラルフ』とは絵のテイストが違うので不思議に思って出版年を見たところ、この2作は2004-05年と比較的新しいものでした。最初の本は1976年刊ですから、約30年の月日を経て絵が変わったのも致し方ないと思います。ただやはりシリーズで書いていく時に、第1作を超える(と並ぶ)ものを作ることの難しさも感じました。

ナルニア国のおはなし会でも時々子どもたちに紹介してきた絵本『あくたれラルフ』――どんなにあくたれでもそのままのラルフを好きでいてくれる飼い主のセーラと家族の愛と、それでも海老のごちそうが出ると我慢できずにあくたれてしまうラルフのかわいさがしみじみと感じられる素敵な本です。絵は強烈で好き嫌いはあるかもしれませんが、出合えればきっと子どもたちの心に残る1冊となります!

新刊『あくたれラルフ コンテストにでる』『あくたれラルフ おなかをこわす』
ジャック・ガントス文/ニコール・ルーベル絵/小宮由 訳/大日本図書 各1540円(税込)
★オススメの第1作★
『あくたれラルフ』ジャック・ガントス作/ニコール・ルーベル絵/石井桃子 訳/童話館出版 1650円(税込)

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