ベスト👍 ノンフィクション
『世界の納豆をめぐる探検』(月刊 たくさんのふしぎ2月号)
高野秀行 文・写真
スケラッコ 絵
福音館書店 刊
2022年2月1日 発行
定価770円(税込)
47ページ
対象:小学校中学年から

未知の納豆ワンダーランド!

納豆は好きですか。「毎日、必ず食べる!」という人も多いのではないでしょうか。わたしたちの食卓に欠かせない納豆。かくいうわたしも、納豆は子どもの頃から大好きです。冷蔵庫に、いつも何パックかあります。
こんなに身近な納豆は、なんと日本だけにある食べものではないようです。
アジア各地、アフリカでも食べられているとか。また食べ方も地域によって、スープにしたり、せんべいのようにしたりと実にさまざま。著者が世界をめぐって調べた納豆がたくさん紹介されています。どれも非常に興味深い…。食べてみたいなあ、と思いました。
それから、いつ、どのように納豆が日本で生まれたのかという大いなる謎にも迫っていきます。

雑誌だけについている「作者のことば」が、これまたとてもおもしろい!
著者はこれまで「謎」や「未知」を求めて、アジアやアフリカ、南米などの辺境を歩き回ってきた“探検家”。それが昨今、“探検”が難しくなってきているそうです。それはインターネットの普及により、探検する場所やモノが激減。なるほど…確かにググッちゃえばいろんなモノやコトが瞬時に情報や動画が出てくるものね。そのため、わざわざ出かけていく必然性が薄まってしまっているのだとか。
だが、しかし! 「納豆」はあまりにありふれていて、手つかずの領域だったそうです。研究論文なども極端に少ないらしい。
だからこそ、この本が書かれたわけで、よかったな~と一読者として思います。難しい論文ではなく、子どもから大人まで読んで楽しめる本がうまれたわけですから。

まだまだ世界には知られていないことが山ほどあるんですね。わくわくしました。 (す)

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