絵本から物語の本へ、読み聞かせから一人読みへ、この移行がうまくいかないと読書が苦痛になってしまう場合もあるとても重要な時期ですが、どんな本を紹介してあげたらいいのか迷いますよね。そんな方たちの手助けになるブックガイドが出版されました。大阪国際児童文学振興財団が編集し、図書館司書や児童文学研究者、書店員などが200冊の本・絵本を紹介した幼年文学のブックリスト『ひとりでよめたよ! 幼年文学おすすめブックガイド200』(評論社/2500円+税)です。古典から新刊まで幅広く取り上げられている本にはすべて詳しい解説がついていますし、物語の本だけではなく知識の本(ノンフィクション)も数多く紹介されています。とはいえ、リストはしょせんリストです。取り上げられている本は子どもたちに紹介する前に必ず自分で読んでみましょう。自分が「おもしろい!」と感じた作品をその思いごと手渡さなければ、伝わるものも伝わりません。知らない本や興味を持った本を少しずつ読んでみることで、自分の中に紹介の引き出しを増やしていくのもきっと楽しい作業に違いありません。

『ひとりでよめたよ! 幼年文学おすすめブックガイド200』大阪国際児童文学振興財団・編/評論社 2500円+税