アメリカの絵本作家パトリシア・ポラッコは、自身の幼い頃の体験や家族の物語を中心に作品を描いてきました。自伝的作品の多くは困難を抱えた子どもたちに寄り添い、国や人種を超えて読者の心を打ちます。南北戦争当時の黒人と白人の少年の友情を描いた『彼の手は語りつぐ』(あすなろ書房/1600円+税)、難読症の少女が素晴らしい先生との出会いを通して読書の喜びに目覚める『ありがとう、フォルカーせんせい』(岩崎書店/1500円+税)などをご記憶の方も多いと思います。社会の周辺にいる人々に優しい目を向けるポラッコの作品の最新作は、ふたりのママに愛情いっぱいに育てられた少女が懐かしい思い出を振り返る『ふたりママの家で』(サウザンブックス社/2300円+税)です。この作品はポラッコが「ちょっと変わった、でもすばらしい家庭で育つ子どもが、自らの家庭環境を心から祝福できるような物語の必要性」を感じて書いたものだそうです。「典型的な家族と違いがあっても、それは間違いじゃない」--ポラッコの素敵なメッセージです!

この『ふたりママの家で』の関連講演会が、9月4日(水)18時~、ナルニア国で開催されます。違うことでお互いを避けるのではなく、どこが違ってどこが同じか知るためにちょっとだけ歩み寄る、そんな会にしたいと思っています。ポラッコの素敵な作品が、きっと私たちの持つ違和感や偏見を取り除く役を果たしてくれるはず。ぜひご参加ください!お待ちしています!!

“人生の数だけある 家族のかたち~『ふたりママの家で』をめぐって”
小野春 × 八尋 トークイベント(司会:宇田川しい)
2019年9月4日(水)午後6時~7時半 ※受付は17時50分~
会場:ナルニアホール
参加費:1000円 ※当日受付でお支払いください(現金のみ)
★当日『ふたりママの家で』をお買い求めの方は参加費が無料となります。